幾何補正

幾何補正の手順
  1. 補正式(座標変換式)の決定
    1. 理論的補正式による幾何補正(系統的補正)
      センサの機構に関する内部歪みやセンサの位置や姿勢に関する 外部歪みを理論的補正式を用いて補正する。 人工衛星画像の場合、LANDSAT MSS で約1km(10画素)の誤差。
    2. 基準点を用いて決定する補正式による幾何補正(非系統的補正)
      1. 拡大・縮小
        pbmplus のコマンド:pnmscale, pnmreduce, pnmenlarge
        情報科学棟の写真45% に縮小した画像
      2. 回転
        pbmplus のコマンド:pnmrotate
        情報科学棟の写真25度回転した画像
      3. 反転
        pbmplus のコマンド:pnmflip
      4. 平行移動
        pbmplus のコマンド:pnmcrop, pnmmargin
      5. スキュー(シアー)
        pbmplus のコマンド:pnmshear
        情報科学科棟の写真15度shearした画像
      6. アフィン変換
        u = ax + by + c
        y = dx + ey + f
      7. 疑似アフィン変換(共一次変換)
        u = a1xy + a2x + a3y + a4
        v = b1xy + b2x + b3y + b4
      8. ヘルマート変換(一次等角変換)
        u = ax + by + c
        v = -bx + ay + d
        縮尺 m = (a2 + b2)1/2
        回転角 θ= tan-1(b/a)
      9. 二次等角変換
        u = ax + by + c(x2 - y2) + 2dxy + e
        v = -bx + ay - d(x2 - y2) + 2cxy + f
      10. 射影変換
        u = (a1x + a2y + a3)/(a7x + a8y + 1)
        v = (a4x + a5y + a6)/(a7x + a8y + 1)
      11. 3次元射影変換
      座標変換式の係数決定には係数の数以上の基準点の座標を用いて 最小2乗法によって求める。
    3. 理論的補正式と基準点を用いて決定する補正式とを組合せた補正式による幾何補正 (併用補正)
      1. 理論補正により大きな幾何歪みを除去した後で基準点を用いた非系統補正をおこなう。
      2. 内部歪みや外部歪みに関するパラメータを基準点から決定する。
  2. 再配列(逆変換)
    幾何補正後の出力画像の配列に対応するように、入力画像のデータを 並べなおす。入力画像の各画素について変換後の位置を計算する方法と、 出力画像の各画素について入力画像の座標系での位置を計算する方法とがある。 出力画像にすきまなく画像データを並べるために普通は後者の方法が用いられる。
  3. 内挿
    1. 最近隣内挿法
      P = Pi,j
      i = [ u + 0.5 ]
      j = [ v + 0.5 ]
    2. 共一次内挿法
      P = {(i + 1) - u}{(j + 1) - v} Pi,j
      + {(i + 1) - u}{v - j}Pi,j+1
      + {u -i}{(j + 1) - v}Pi+1,j
      + {u -i}{v - j}Pi+1,j+1
      i = [u]
      j = [v]
    3. 3次畳み込み内挿法