ネットワークの層

コンピュータ間の通信手順(プロトコル)には様々のものがあり、 相互に互換性が無いことが多い。 このため、
  1. 異機種コンピュータ間の通信が困難
  2. 高度なマン・マシンインターフェースへの対応が高価
  3. 多様な業務処理の共存や資源の共用が難航
  4. 複数通信網やネットワークの効率的利用に限界がある
そこで、相互接続のためのプロトコルの標準化をはかる。 そのためのネットワークのモデル化

OSI参照モデル

CCITT(国際電信電話諮問委員会)やISO(国際標準化機構;International Organization for Standadization) で標準化作業 = Open Systems Interconnection (OSI)
第7層アプリケーション層
トランザクション処理・ファイル転送・MHS(メール・X.400)・データベースアクセス 仮想端末・オフィス文書交換・・・
第6層プレゼンテーション層
データの符号化、フォーマットなど表示形式に関するもの
第5層セッション層
データの送受信の制御、同期の制御を行う
第4層トランスポート層
物理的なネットワークの差異を吸収し、セッション間のデータを透過的に伝送する
第3層ネットワーク層
通信網の経路制御などをおこなう。(X.25 のパケット制御手順など)
第2層データリンク層
2つの隣接するシステム間の通信を行い、伝送の誤り制御など
第1層物理層
電気的特性・モデムなどの規定と物理的接続の制御
OSIモデルで表したデータ中継の例

インターネットプロトコルの場合

アプリケーション層
Telnet, FTP (File Transfer Protocol), 電子メール (SMTP Simple Mail Transfer Protocol) など
トランスポート層
TCP (Transmission Control Protocol), UDP (User Datagram Protocol)
ネットワーク層
IP (Internet Protocol), ICMP (Internet Control Message Protocol), IGMP (Internet Group Management Protocol)
リンク層
デバイスドライバ、インターフェースカード(ボード)
イーサネット上の2台のホストが FTP を実行している場合

ルータで結ばれたイーサネットとFDDIにまたがった2台のホスト間でFTPを実行している場合