情報ネットワーク論試験（99年度・第 1 学期）

次の記録は某大学のWWWサーバへ traceroute した結果を示したものである。これを読んで以下の問に答えよ。

% traceroute www.keio.ac.jp
traceroute to sh.cc.keio.ac.jp (131.113.1.25): 1-30 hops, 38 byte packets
 1  atm-gw.is.kochi-u.ac.jp (133.97.166.1)  2.56 ms  1.49 ms  1.49 ms
 2  cisco-c2.cc.kochi-u.ac.jp (133.97.8.12)  1.93 ms  1.74 ms  1.78 ms
 3  csi-kochi.cc.kochi-u.ac.jp (133.97.1.2)  2.61 ms  2.71 ms  2.20 ms
 4  202.15.112.81 (202.15.112.81)  21.3 ms  17.6 ms  23.7 ms
 5  numata-saijo.csi.ad.jp (202.15.112.49)  24.2 ms  14.7 ms  40.4 ms
 6  cisco1.hiroshima.wide.ad.jp (203.178.138.1)  32.6 ms  15.9 ms  14.9 ms
 7  cisco7.nara.wide.ad.jp (203.178.141.69)  354 ms  310 ms  264 ms
 8  cisco8.nara.wide.ad.jp (203.178.137.182)  266 ms  *  342 ms
 9  cisco6.nara.wide.ad.jp (203.178.140.225)  318 ms  *  397 ms
10  cisco2.otemachi.wide.ad.jp (203.178.136.85)  313 ms  *  371 ms
11  cisco12.fujisawa.wide.ad.jp (203.178.141.82)  378 ms  352 ms  *
12  cisco18.fujisawa.wide.ad.jp (203.178.137.87)  436 ms  350 ms  426 ms
13  keio-wide-p2p.sfc.keio.ac.jp (133.27.1.253)  409 ms  393 ms  430 ms
14  fw3.sfc.keio.ac.jp (133.27.1.3)  521 ms  426 ms  *
15  131.113.4.161 (131.113.4.161)  390 ms  452 ms  329 ms
16  icr.cc.keio.ac.jp (131.113.4.169)  244 ms  390 ms  *
17  sh.cc.keio.ac.jp (131.113.1.25)  363 ms  *  438 ms

目的ホストの本名と IP アドレスを答えよ。
sh.cc.keio.ac.jp (131.113.1.25)
高知大学から外部へ接続されているルータの IPアドレスを答えよ。
(133.97.1.2)
目的のホストまでの間に何台のルータがあるか。
csi.ad.jp は
```
s. [使用IPネットワーク]         202.15.112.0-202.15.115.0
```
のネットワークを使用している。このアドレスの範囲を分割せずにひとつのネットワークとして使用した時、ネットワーク部は何ビットになるか。
22bit
この範囲の
```
最小アドレス 202.15.112.0   = 11001010.00001111.01110000.00000000
最大アドレス 202.15.115.255 = 11001010.00001111.01110011.11111111
```
だから、ホスト部は 8+2 = 10bit ネットワーク部は 32-10 = 22bit
上記のネットワークで使用できるホストアドレスは何個か。但し、ホスト部のビットが全て0はネットワークを表わし、ホスト部のビットが全て1はブロードキャストを表わすので個数には含めないものとする。
2¹⁰ - 2 = 1024 - 2 = 1022

インターネットプロトコルにおいては、ドメイン名・IPアドレス・Ethernet アドレスが用いられるが、それらのうちひとつしか分からないことがある。そこで、分かっているものを鍵にしてネットワークに問い合わせることになる。
以下の状況の中から一つを選び、何というプロトコルが用いられ、どのような通信が発生するかについて説明しなさい。
- 同じネットワークの中で通信相手の IPアドレスを知っているが、 Ethernet アドレスを知らない時。
  ARP
- マシンの立ち上げの際に、インターフェース固有の Ethernet アドレスは知っているが、管理者からマシンに割り当てられた IPアドレスを知らない時。
  RARP
- 遠隔地にある、WWW サーバのホスト名(FQDN)は知っているが、そのIPアドレスを知らない時。
  DNS
- 遠隔地から telnet でアクセスされ IPアドレスは分かったが、どこから来たか確かめたいので、ドメイン名(FQDN)を知りたい時。
  DNS(逆引き)